入れ歯(義歯)

 一口に「入れ歯」といっても、実際にはさまざまな種類があります。皆さんの頭に浮かんでいる入れ歯と、実際にこれから歯医者さんで作ってもらう入れ歯は、思いの外違っているかもしれません。

 ここでは、入れ歯の種類について詳しく説明いたします。

入れ歯(義歯)とは

 歯やその周りの歯茎(歯肉や土手の骨)がなくなっているところに作られる装置を、専門用語では「義歯」と呼びます。

 義歯には、口の中に残っている歯から外れないよう、接着剤等で固定する固定性義歯(一般にはブリッジといいます)と、患者さん自身やわれわれ歯科医師が着けたり外したりできる可撤性義歯とに大きく分けられます。

 一般に「入れ歯」と呼ばれるのは、後者の可撤性義歯(患者さんご自身で着け外しができる義歯)のことになります。

入れ歯の種類

入れ歯はまず大きく分けて、総入れ歯(総義歯)と部分入れ歯(局部義歯)とに分けられます。
 総入れ歯は上下の顎のすべての歯、あるいはどちらか一方の顎のすべての歯が失われた患者さんに装着される入れ歯です。
 これに対し、部分入れ歯は上下の顎の一部の歯が失われた患者さんに用いられる入れ歯です。部分入れ歯は機能時の入れ歯の動きを防ぎ、安定を図るために(装置が外れないように)、残っている歯に維持を求めます。その維持を求める装置(支台装置)の種類の違いによって、クラスプ義歯アタッチメント義歯コーヌス義歯に分けることができます。
 また、残っている歯ではなく、顎の骨に維持を求めたのがインプラントです。

総入れ歯(総義歯)
総入れ歯(総義歯)
部分入れ歯(局部義歯)